おどろおどろしい魔女と崇高な聖女列伝的な記述をタイトルから期待していたものの、ムーブックスじゃああるまいしそもそもが無理な注文であったっぽい。でもってもっぱらの中身はというと、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ領域の中世ヨーロッパの女性論めいた内容であった。
魔女に関しては、キリスト教の勢力拡大のプロセスの中で、なびいてこない人々や立場の弱い人々の中からスケープゴートをこしらえて火あぶりにした面もあった・・・という魔女狩りの背景が述べられていて、なるほど、さもありなん・・・と。いつの時代も体制側のやり口たるや・・・。
欧州本土でかすかに命脈を保っていたケルトの名残りなどは、まさに魔女狩りでもって決定的に消されたのかも。となると、今回の書物で描かれなかった中欧の東寄り、ブルガリアやもう少し東寄りで近代になって有名霊能者がチラホラ出ている点を考えると、「東方」では地下深くにもぐった中でこっそり「伝統」が紡がれたのかも?・・・と妄想したくなる。
