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岩波新書「偶然性と運命」読了

岩波新書「偶然性と運命」(木田元著)を読了。

岩波からハイデガーやメルロ・ポンティに関する本を幾つも出している哲学者(哲学研究者)の本。時折こういう本に目を通し、わけのわからん文脈の中からたま~に「わかるわかる」と少々納得いく一節と遭遇後、全体的理解なんて出来るはずもないがちょっとイイ気分になれる瞬間を愉しめれば儲けもの・・・。

ブ厚い哲学書なんてもう手にする気にもならんので、こういう類の本はもう新書で十分なのである。

タイトルにある「偶然性」「運命」といったものは、競馬愛好家にとっては当然気になるコトバ。哲学の専門家が統計学方面からそれらを分析しているはずもないから、競馬の的中率向上につながる方面のご利益を期待するのはナンセンス。

しかし一冊読むことにより、次に読みたくなる本が定まってくるというか、導きとなることも多分にある。

戦争末期に海軍兵学校に在籍していた著者。在籍がほんの数年ずれていれば、ハイデガーやメルロ・ポンティの研究者がひとり存在していなかったかもしれない偶然からはじまり、こういう本をそもそも手に出来ていないことまで思い至る。

この本を読んだ偶然、その運命に思いを馳せると・・・。

西欧の哲学者たちの思想、エピソードが幾つも語られる中で、ドストエフスキーの一部の作品紹介が最後の最後に待っていた。この違和感たるや。

トルストイの短編は1~2冊目を通した記憶はあるけれども、ドストエフスキーは完全に未読。これまで、そのうち読もう!の最たるものであった。

いよいよロシア文学の超大物の作品を何か1冊読むべき時が来たかのような・・・。